小山多芭沙サイト

こんにちは。はじめまして。小山たばさと申します。この書籍には、子育てと趣味しかしてこなかった、恵まれた人向けの起業法が書かれています。

起業でうまくいっている人のイメージはどんなものでしょうか?劣悪な環境で育ったから自分は絶対に貧乏にならないぞ!という反骨心を原動力にして邁進している人、誰かに負けたくない!見返したい!という、なにくそ根性を武器にしている人。一般的にはそんな感じの人が多くいたりします。

起業セミナーでも、「起業にはエネルギーがいるから、初動はマイナスのエネルギーを使って離陸しなければいけない!」と大真面目に講師の方が語っていることなんてこともあります。でも本当にそうなのでしょうか?起業って本来、何かに勝つために行うようなものなのでしょうか?

私は現在、起業をしていますが、「起業とはそういうものじゃないよ。自分を発揮するための手段だよ。」と超綺麗事を大真面目な顔をして言ってくれた人がいたからこそ、「あ、起業のあり方って別にマイナスのエネルギーを武器にする必要がないんだ!」ってここまでこれたし、私もやっぱりこっちの方のやり方をお伝えしたい。そんな思いからこの書籍を書いていたりします。

だからあなたの人生が荒れていなくても、ずっと子育てに没頭してきたとしても、50歳を過ぎてから起業したいと思ったとしても、この方法であれば、「自分も起業を目指してみたい!」と思ってもらえるかもしれないんですね。

ただしそれには一つ、条件があって、それも含め、解説していきますので、ぜひ、最後までお付き合いください。

読みやすく理解してもらいやすくするため、物語形式で進めていきます。

第一章


「2種類ある起業のやり方」

50歳になる紘子は、大手の企業に勤める夫のおかげで共働きの必要もなく、これまで子育てと趣味に没頭してきた。

子どもを授かったのが遅かったということもあり、50歳を迎えた時、子どもが完全に自分の手を離れ、これからようやく自分のために時間が取れるようになった。これからどんな時間を過ごしていこうかと考えていた矢先、紘子は日課の夫との朝のジョギングで神社にお参りに行き、手を合わせ目をつむった時、少し自分の気持ちがはっきりした気がした。紘子は夫に話しかけた。

紘子
あ、今、手を合わせてお祈りした時はっきりとわかった。私、残りの人生でもう一花咲かせたい!起業する!
紘子の夫
へえ。残りの人生でなにをしようかいろいろと迷ってたみたいだけど、決まったんだ。
紘子
うん。今、お祈りしていたら降りて来た。
紘子の夫
起業か。いいんじゃない?やってみたら。君はこれまで子育てをずっと頑張ってきてくれたわけだし、残りの人生くらい、自分のやりたいことや自分のために時間を使うといいよ。僕も応援するし。
紘子
ありがとう。やってみる!

こうして50歳から起業することを決めた紘子は、その日以来、YouTubeやInstagramで起業に関する情報を集め始めた。

驚いたことにそこにはたくさんの、いわゆる女性起業家と言われる人たちがキラキラと輝いて発信をしており、紘子はそういう人たちに憧れを感じざるを得なかった。

その中の一人の女性起業家、アンジェリカさんの起業セミナーの案内が目に止まり、紘子は勇気を出してそのセミナーに参加してみることにした。

九段下で行われたそのセミナーは大規模で200人近い人が参加しており、アンジェリカさんの影響力の大きさを感じさせた。

そのセミナーの終盤、アンジェリカさんに質問できるコーナーがあり、紘子は勇気を出して手を挙げてみることにした。するとなんと何十人の人が手を上げる中、紘子がアンジェリカさんから指名されたのだった。

紘子は壇上に上がるように促され、恐る恐るアンジェリカさんに質問をぶつけた。

紘子
は、はじめまして。紘子と申します。今私はどんなジャンルで起業したら良いか悩んでいます。私はなにで起業したら良いでしょうか…?

紘子は緊張の中、勇気を振り絞ってアンジェリカさんに質問すると、自分の前に壇上に上がっていた人たちとは違う反応が返ってきた。

アンジェリカさん
なにで起業したら良いか?ふーん、紘子さんって言ったっけ?あなたはこれまでどんな努力をしてきたの?
紘子
ど、努力ですか?私は50歳になるまで専業主婦で子育てと趣味には手を抜かず頑張ってきました。
アンジェリカさん
いや、そういうことじゃないのよ。起業したいんでしょ?そのためになにを努力してきたのかって聞いてるの!
紘子
起業のための努力…、そんなことが必要あるんですか…。ど、どんなことをすれば良かったんでしょうか?
アンジェリカさん
え?じゃあ紘子さんはこれまで、子育てと趣味しかやってこなかったってこと?
紘子
あ、はい。主人が大きな会社に勤めてまして、私には家庭をしっかりと面倒を見て欲しいと言われてきましたので…。
アンジェリカさん
あらそう。それは恵まれた環境にいらっしゃること。私なんか、10年前に離婚してから、私を捨てた夫を見返すためにずっと頑張ってきましたけどね。はーい、会場にいらっしゃる皆さんは私がどんな修羅場をくぐってきたか?旦那とどんな別れ方をしたか知ってますよねー?

そう言うとアンジェリカさんが会場に向けて発すると歓声が上がった。

アンジェリカさん
ほらどう?みんなのエネルギー。すごいでしょ?起業は甘いものじゃないの。だから起業をしようとするような人は、なにかしらの反骨心というか、この人には負けたくない気持ちを持っているもの。それを武器にして頑張ってるんだけど、紘子さんはそういう気持ちは持ってらっしゃる?
紘子
え?反骨心?それはなんですか?
アンジェリカさん
そういう気持ちがまったくないわけ?起業って飛行機の離陸のようなものなの。エンジン全開で一気に登っていくエネルギーがいる。だから起業をしようとする人はみんな心に傷を抱えてたりする。だからそういう人は努力をする。起業するため、離陸して一気に高みにいくためにね。あなたはなにをしてきたの?
紘子
いや、あの…。
アンジェリカさん
はーい。みんなー聞いてね。こういう人が起業でうまくいかないタイプなのよー。勝ちたいんだ!というエネルギーがまるでない。旦那のおかげでなに不自由ない生活ができてるのに、なんとなく起業したいって思ってる人。そういう人に限ってなにも努力をしてないわけ。それで私にした質問が「なにで起業すればいいですか?」だよー。私、なんて答えたらいいかしら?(笑)

会場から大きな笑いが起こった。

アンジェリカさん
あ、ごめんなさいね。私、”愛され女子みたいなジャンルの人”、嫌いなんだよね。女性が勝つためには、男性には絶対負けない!ってくらいのパッションがいるのよ。あなたにはご主人を見返したいという気持ちはあるの?
紘子
主人を見返す…?え?そんなことは…。
アンジェリカさん
はい。みんなー、これみんなのためにわざと言ってるんだよー。負けたくないという気持ちもない。なんとなく起業したい。でもなにもやってきてない。そんな人が成功できると思うー?

「思いませーん!」

アンジェリカさん
はい。わかったでしょ?紘子さん。起業とはこういうもの。今日私が言ったことは紘子さんのためを思っているとわかってね。こうやって恥をかいて、なにくそ根性が生まれないようじゃダメよー。本当、日本の女性ってこれだから男性に勝てないのよ!私は日本で、勝てる女性を輩出していきたくてこのビジネスをやってるわけ。紘子さんが今の悔しさをバネに、私にもう一度会いに来たら今度はその質問に答えてあげるわ。
紘子
…。
アンジェリカさん
ほらそこがダメ。本当に成功できる人はね、こういう時、「私が甘かったです。ついていきます!」ってなれるの。チャンスの女神に後ろ髪はないのよ。もういいわ。はい。質問ある次の人ー?

紘子は壇上から降りて自分の席についた。あまりのショックでその後のセミナーの内容は耳に入らず、二次会に参加することもなく一人で帰路についた。

紘子の夫
おかえりー。起業セミナーどうだった?

夫の言葉を聞いて放心状態だった紘子は我に返り、その時、あまりの悔しさで涙が流れた。

紘子の夫
ど、どうしたの?
紘子
私、起業向いてないみたい…。
紘子の夫
え?起業に向き不向きがあるの?
紘子
私なにもやってないって…。起業のための努力を何もしてないって。反骨心がないって。でも言い返せなかった…。
紘子の夫
その講師の人が言ったの?
紘子
そう。壇上で質問したらね。
紘子の夫
そんな講師の人のこと、気にしなくていいと思うよ。君が起業したいって神社で目を輝かせて僕に言ってくれた時、僕は心から応援したいと思ったし、そのやる気があれば大丈夫だと思う。どんな仕事だってあんな目をした、やる気がある人はやり遂げるもん。それを君に感じたからさ。
紘子
ありがとう。でもちょっと心が折れちゃったかな…。

紘子はその日以来、起業への情熱がすっかり冷め切ってしまった。なぜならアンジェリカさんは女性起業家の中ではカリスマとされている人で、ああいう感じでないと起業できないのかと思ったら、自分にはとても真似できないと思ったからだ。

「確かに私が甘かったかもしれない…。」

「この歳から起業すること自体無理なのかな…。」

「女性で起業してバリバリやるにはパワーを持った人じゃないとできないんだろうな…。」

「なにもやってきていない私には所詮無理だったんだ…。」

「確かに起業しなくても生活はしていけるし、そう考えるとあそこにいた彼女たちとはモチベーションが違う…。」

自分に起業が向いていない理由を次々と思い浮かべながら、起業から遠ざかりたい気持ちがますます強くなっていく。

「少なくともあのセミナーの壇上で感じた思いは二度としたくない。わざわざ嫌な思いまでしてすることなんだろうか?」

自分の中の起業熱を抑えよう抑えようと自分に言い聞かせ、でも、あの日のことを忘れよう忘れようとしても、なぜか忘れられず、紘子の表情は日に日に暗くなっていった。

それでも、唯一の趣味のピラティス教室だけは頑張らないと。「あなたには何もできない!」と言われたことが悔しくて、趣味のピラティスだけは続けよう。そんな思いでピラティスのレッスンに出向いた、レッスン後のロッカールームでの出来事だった。

ピラティスの恵子先生は、紘子が通う教室の先生でご自身で起業され活躍されている方。紘子がとても憧れている女性。

紘子が起業したいと思った理由の一つも、恵子先生のように自分を表現しながら生きてみたいと思ったことがあり、以前から「いずれ自分も起業できたらいいな」なんてことを相談していた仲だった。

気持ちが沈む中でもレッスンに出向いたのは、アンジェリカさんのこともあり、違うタイプの起業家に会いたくなっていた思いもどこかにあったのかもしれない。

そんな紘子の思いを察してか、紘子の顔色を見たピラティスの先生、恵子先生が紘子に話しかけた。

恵子
紘子さん、今日のレッスン中、ずっと顔色が悪かったけど大丈夫?何かあった?
紘子
あ、恵子先生…、顔に出てましたか?すみません。
恵子
いつも元気で笑顔が素敵な紘子さんがすごい暗い顔をされてたから心配だったんだよ…。
紘子
うーん。こんなこと、恵子先生に話して良いのか…。ちょっと前にも話したと思うんですけど、私、本気で起業をしたくなって、とある起業セミナーに参加したんです。
恵子
へえ。紘子さん、本気で起業をすることにしたんだね!すごい!それで起業セミナーどうだったの?
紘子
うーん。なんかそのセミナーに参加したら、起業熱が冷めちゃったんですよね…。これまで主婦と子育てしかしてこなかった私なんて、起業なんて絶対無理なんだな…って、思い知らされたというか…。
恵子
紘子さんが起業が無理…?うーん、そんなことはないと思うけどね。私もちょっと前まで主婦だったし、紘子さんと同じように子育てに没頭してきたし。
紘子
恵子先生は私と似てますよね…。でも先生は、趣味のピラティスを追求して今では先生もやられていて、私なんてただ、ピラティスを習っているだけだし、それこそセミナー講師の先生が言う通り、なんの努力もしてこなかったなあって…。
恵子
セミナー講師の先生がそう言ったの?
紘子
は、はい。思い出したくもないんですけど…、参加した起業セミナーの講師の方に壇上に上がって質問したんです。「起業したいんですけど、何をしたら良いですか?」って。
恵子
うん。それで?
紘子
い、いや。逆に質問をされて…、「あなたはこれまで起業するためにどんな努力をしてきたのか?」「起業したいと思う負けたくない気持ちはあるのか?」みたいなことを言われて、まったく言い返すこともできず、そしたら「こういう人が典型的な起業でうまくいかない人です!」みたいに壇上で紹介される感じになって…。
恵子
それはひどいなあ。そんなことないのに…。紘子さんには良いところがいっぱいあるし、起業ってその先生のようなやり方だけじゃないわけだし。
紘子
主人も同じようなことを言ってくれるんですけど、あまりのショックと言うか、なんかあの日以来、気持ちが沈んじゃってるんですよね。
恵子
そっか。実は私も紘子さんと同じような経験をしたことがあるんだよ。私の場合はもっと酷かったかもしれない。紘子さんは勇気を出して起業しようとして、セミナーとかに参加したわけじゃない?すごいことだよ。だって少なくとも起業のために自分で行動した。私の場合はそんな行動さえできなかったんだよ。
紘子
そうだったんですか…。でも、勇気を出して行動したらショックな出来事に見舞われて、やる気もなくなってしまったから…。
恵子
私なんてそうなるのが怖くて、踏み出すことさえできなかったんだから。ずっと専業主婦で子育てと、趣味のバレエとピラティスしかやってきてなかったからね。だから紘子さんはすごいよ。
紘子
うーん…。
恵子
でもね、私は今、実際に起業していて、それはある起業家さんに出会えたからなんだよね。その方のやり方であれば、私でも出来る!って思えたから。倉地加奈子さんっていう方なんだけど、その方が書いた冊子があるから、時間のある時に読んでみたら?ちょっとは気持ちが前向きになれるかもよ。

そう言うと恵子先生は紘子に一冊の冊子を手渡した。

紘子
道売り…?わかりました。帰って読んでみようと思います。なんかこのままだとずっと心が晴れない気がしますし。

冊子を持ち帰った紘子は自宅でその冊子を読み、そしてまた、恵子先生のピラティスの教室の日を迎えたのだった。

恵子
紘子さん、この前お渡しした倉地加奈子さんの冊子はどうだった?
紘子
ありがとうございました。全部読みました。でも、この倉地加奈子さんという方も普通じゃないですよね…。すごい波瀾万丈な人生を送ってこられて、パワーもあるし…、これ読んで、逆に自分には起業なんて無理だって改めて思っちゃいました…。成功されてる女性の起業家さんってやっぱ、男の人に勝てるくらいのパワーを持ってるのかなって。
恵子
加奈子さんは、紘子さんが会ったその女性起業家さんとはまったく違うよ。でも、今の紘子さんには同じに見えてしまうのかも。いつもの紘子さんだったらそうは見えなかったはず。紘子さんは今、墨汁に染まってしまっているかな。
紘子
なんか冊子にも書いてありましたね。墨汁…、そうなのかな…。
恵子
私もね、子育てがひと段落した頃、主人に起業したいって話したんだよね。そしたら主人は応援してくれて、必要であればお金だって出すよって言ってくれていた。
紘子
私の主人もまったく同じです。
恵子
そっか。でも私は小さい頃から、自分から積極的に行動ができない癖があって、起業したいとは言ってはみたものの、何も出来ず、行動できない自分がどんどん嫌になって、まさに今の紘子さんのような精神状態になっていったんだよ。私なんて、誰かから何かをされたわけじゃないのに、勝手に落ち込んでいったんだから、紘子さんの方がよっぽどマシだよね。そんな鋼鉄の鎧を着た私に鎧を脱がせてくれたのが加奈子さんだった。
紘子
へえ。
恵子
加奈子さんを発見したのはインスタの広告だったんだけど、加奈子さんが書いたLINEで読む電子書籍が流れてきて、登録したんだけど、それも、行動できない私が「こっそり勉強できたらいいな?」みたいな感じで登録したのがきっかけ。そしたらオンライン講座の案内が来て、これまた、「こっそり勉強できたら?」ってオンライン講座を受講した。それにはセッションがついていて、その時、初めて加奈子さんとオンラインでお話ししたんだよね。私はイメージで、それはそれは怖そうな女性起業家が現れると身構えていたんだ。
紘子
それわかります!実際にそういう人でしたから!
恵子
でしょ。それで初めて加奈子さんに会った時、今の墨汁の話をしてくれたんだよね。紘子さんのように、「あなたは起業家に向いていない!」とか「その年齢で起業は無理!」とか「何もやってきてない人ができるわけない!」って言葉が浴びせられると思ったら、逆だったんだよね。加奈子さんは私を褒めてくれた。恵子さんはちゃんと自分磨きをしてるって。ちゃんと自分のミタマを綺麗なままで維持することをやってきてるって。
紘子
ん?ミタマ?
恵子
うん。加奈子さんが表現する言葉だけどね。加奈子さんが言うには、そのミタマこそが起業には大事なんだって。そして加奈子さんは私のミタマは綺麗だって言ってくれたんだよ。それだけで十分だって。なんか褒められたことが嬉しくなって、私は加奈子さんに自分のことを話した。そしたら本当に親身になって私の話を聞いてくれた。この時、私の想像していた起業家像が壊れた。こんな起業家いるんだ!って。
紘子
へえ。
恵子
さっきの墨汁の話に戻すけど、紘子さんのミタマは水晶玉みたいなものだとしたら、今の紘子さんのミタマには墨汁が入ってきてる状態。加奈子さんは私の状態もそうなっていると指摘してくれた。墨汁が入っている状態ではその人のポテンシャルは発揮できないし、やる気も削がれてしまう。その毒は”リミッティングビリーフ”と呼ぶらしく、その人のミタマを汚していく。もしその、リミッティングビリーフというミタマを阻害するものをなくし、ミタマがクリアになったとしたら、それだけで起業はうまくいくと彼女は話してくれた。なぜそんなことを言い切れるのかその時はよくわからなかったけど、この時、私は無性に自分の中からその、墨汁、リミッティングビリーフを取り除きたくなっていた。

※リミッティングビリーフ

リミッティングビリーフとは、人の行動や思考を制御する価値観や観念、自我のことを言う。リミッティングビリーフは、0歳〜12歳までに人の中に作られてその人を制御し、リミッティングビリーフという制限が取れるような大きな経験がない限り、人はリミッティングビリーフの制限の中で人生を送ることになると言われている。リミッティングビリーフは6歳までに作られた自己承認欲求「インナーチャイルド」と12歳までに作られた思考・行動パターン「インナーペアレント」と二つで構成される。

紘子
リミッティングビリーフ…。ちょっとわ、わかるかも!?
恵子
それでまさかのオンラインで初めて会ったその日に私は、加奈子さんの開発した”未来書き換え自分年表作成講座”というものを受講することを決めたんだよね。これが私が初めて行った大きな自己投資。
紘子
未来書き換え自分年表?
恵子
そう。今紘子さんの中にある墨汁、リミッティングビリーフを取り除くためのツール。私の場合はもっと真っ黒だったかな(笑)詳細は省くけど、それを1ヶ月かけて行ったら、本当に自分の中から墨汁がなくなっていく感覚があって、私はあるものを取り戻した。
紘子
な、何を取り戻せたんですか?
恵子
「残りの人生で一花咲かせたい!」という思い。子育てが一段落して、私の中にその思いが突然、立ち現れ、起業したい!って思ったんだけど、気づけば「私には無理だ…」という墨汁に覆われ、起業熱は下がっていった。でもその未来書き換え自分年表でまたその情熱というかミタマの力が再現されたんだよね。まさに未来書き換え自分年表作成講座を受ける前は、まさに紘子さんとまったく同じ状況だったんだよね。
紘子
へえ。恵子先生が?
恵子
うん。でも、この経験は私の中でとてつもなく大きかった。自分を再発見できたような、自分の中にある湧き上がるワクワクが自分の中にムクムク育っていく感じがしてね。濁った墨汁がどんどん澄み渡り、解放されていくような快感。「こんなことを人に起こせるのか!」味わったことのない人生最大の驚きだったかもしれない。「これはすごいぞ!」って。「この感動、感激をみんなにも味わってもらいたい!」そんな思いが強くなって、私はすぐにこの講座の認定講師になったんだよね。当時の私と同じように、「本当は綺麗なミタマで人や幸福を引き寄せながら進めるはずの人が、たった一滴の墨汁のために動けないでいるなら、そんな人は私が浄化しなきゃ!」って。
紘子
それ、今の私じゃないですか!?
恵子
でしょ?この時、加奈子さんが言っていた理由がわかったんだよね。ミタマこそが起業には大事だと言うことがね。言い換えれば、ミタマが綺麗なら、その情熱を原動力にして前に進んでいく。だってそれは、純粋にその人の中で立ち上がった情熱とかやる気であり、その人本来の魅力であり、それが輝いていれば勝手に人を引き寄せることができるから。紘子さんも私もこれまで、主人や子どもに恵まれ、幸せに生活してこれた。それはなぜできたかと言えば、紘子さんのミタマが綺麗だったからとも言えるんだよ。でもいつの間にか、墨汁で濁って、紘子さんのミタマは真っ黒になった。そうやってミタマを黒くしながら進むのが起業だとも言われた。そして紘子さんは起業にはそれしかないって思っちゃった。でも逆のやり方を示してくれたのが加奈子さんだった。あの時、加奈子さんと出会ってわかったんだよね。「あ!私って墨汁に染まっていたんだな!」って。自分でも知らないうちにね。
紘子
今の私がまさにそうかも!?でも恵子先生の話を聞いてちょっと楽になった気がする。ちょっと思い出したかも!
恵子
ん?何を?
紘子
私、神社で主人とお祈りをしていた時、起業を思い立ったんです。あの時のやる気、自分を発揮したいという気持ち。それを応援したいって言ってくれる主人がいる喜び。でもそれは一瞬で冷めてしまった。今、蘇ってきた気がする。
恵子
それこそ紘子さんが墨汁で染まっている証拠。紘子さんには情熱がちゃんとあるし、ご主人さんもその思いを応援したいって言ってくれたんだと思うよ。
紘子
私、恵子先生の言うように墨汁に染まっていたかも。起業は、マイナスのエネルギーが必要不可欠だって。でもそんなやり方は私にはとてもできないって。
恵子
私も同じだったよ。陰と陽があるように、陰のやり方でしかできない人、陽のやり方でしかできない人がいる。起業も同じ。とにかく、なにくそ!でしか起業は成功しないというのは間違い。陰のやり方をどうしても選択できない人だっている。そもそも汚れてもないのにわざわざ真っ黒にして進む必要はないし、汚れていないならそっちを武器にして、むしろ、ミタマをピカピカに光らせて進む方が私たちには合ってると思わない?紘子さんは陽のやり方向きの人。それなのに陰のやり方を勧められてしまっただけ。
紘子
陽のやり方…。起業に陽のやり方があるんですね!
恵子
あるよ。反抗心も必要なく、誰かを見返すでも勝つためでもないやり方がね。それを加奈子さんは私に教えてくれて今の私があるんだよ。
紘子
起業のやり方は一つじゃないんだ。本当にそんなやり方があるなら、私、その陽のやり方の方なら行ける気がする!主人もそっちなら応援してくれるはず!
恵子
そう。まさに私もまったく同じだった。でも当時の私は墨汁で染まっていた。だからミタマの原動力を武器に起業しようにも、墨汁の力でとてもできなかった。だから加奈子さんは私に未来書き換え自分年表作成講座を受講することを勧めたわけ。その講座は陽のやり方で行きたい人が、自分の中から墨汁を取り除き、陽のやり方にシフトするための講座なわけだからね。
紘子
墨汁を取り除くための講座…、まさに今の私向きかも!?その講座を受けたら本当に私の中から墨汁がなくなってその陽のやり方で起業が出来るんですか?
恵子
出来るよ。だって私が実際に、その講座を受けて陽のやり方で起業できたんだから。加奈子さんはこの陽のやり方、ビジネスのことを「道売り」って言ってる。
紘子
道売り…。加奈子さんの冊子のタイトルですね。でも、あの冊子を読ませてもらった時、私には全然内容が入ってこなかった…。
恵子
紘子さんが墨汁で染まっていた証拠だよ。どんなに綺麗なミタマの持ち主でも墨汁に染まってしたら別人になってしまうって加奈子さんがいつも言ってる。でも、墨汁さえ取り除けば、その人のミタマが綺麗だった場合、それが起業の大きな原動力になるってこともね。
紘子
私はいつの間にか墨汁に染まって、陽のやり方のことさえ頭に入らない状態になってしまっていたんですね…。
恵子
でもそれは本来の紘子さんじゃない。だって紘子さんはミタマが綺麗なはずだし、だからこそあれだけ素敵なご主人さんがいらっしゃるはずだから。
紘子
最近、主人もすごく心配してくれてたんですけど、私の中の墨汁が原因だったんですね。このままじゃだめだ…。最近、自分本来の良さも完全に失われていた気がする…。恵子先生、私の汚れたミタマ、その未来書き換え自分年表作成講座でもう一度、クリアにしてもらっていいですか?まさに今の私に必要だと思う。恵子先生はその講座の先生なんですよね?
恵子
うん。そうだよ。今の紘子さんにこの講座はきっと役に立ってくれる。当時の私がそうだったように。心からお勧めするよ。でも一度、ご主人さんに相談してみて。多分ご主人さんはわかってくれるはずだから。とりあえずこの冊子に未来書き換え自分年表のことは詳しく書いてあるから読んでみてよ。未来書き換え自分年表作成講座で何が出来るか?が書いてあるから。
紘子
未来書き換え自分年表で何が出来るか?わかりました!
恵子
簡単に言えば、この講座は紘子さんの中から墨汁を取り除き、ミタマの原動力を開花させるための講座だよ。

紘子は恵子先生から冊子を受け取り、帰ってすぐに冊子を読んだ。

未来書き換え自分年表作成講座とは、自分の内観するためのツールで、講座というよりは自己内観のためのツールだとわかった。

アンジェリカさんから垂らされた私の墨汁は、アンジェリカさんを振り払うだけでは取り除くことができない。その墨汁はもともと自分の中にあり、未来書き換え自分年表作成講座を行うと、1ヶ月でその根本的な除去法が自分の中に確立されるということがわかった。

こんなツールを開発できる加奈子さんという方は何者だ?と思いつつも、もう私はこの講座を受けることを止めることはできなかった。だから、主人を説得するために自分なりの言葉で主人に講座を受けて良いか?尋ねようとした時、主人は、私の説明もろくに聞かず、「そっちに進むのが正解だよね!」とだけ言って背中を押した。

この時、主人と魂の奥深いところでつながっている感覚を覚え、恵子先生に電話し、講座受講の旨を伝えると、恵子先生はこう言ったのだった。

「紘子さんの起業の本当のスタートはここからだね。」

第二章に続く

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